PMDとは何か(海外での評価と研究の話)
海外ではPMDは、
米国をはじめとする地域で、
虫が近づきにくくなる成分(忌避成分)として
制度上登録・管理されている植物由来成分です。
「レモンユーカリは虫よけになる」と聞いたことはあるけれど、
どうしてそう言われているのか、
ちゃんと説明されている記事は意外と少ない気がします。
調べていく中でよく出てくるのが、
PMD(p-メンタン-3,8-ジオール)という成分でした。
PMDは、レモンユーカリの葉に含まれる香り成分をもとに、
加工・精製して作られる成分で、
精油そのものとは少し立場が違います。
この記事では、
PMDについて「効く・効かない」を判断するのではなく、
海外ではどんな位置づけで扱われているのかを、
私なりに整理してみたいと思います。
レモンユーカリに含まれるPMDとは?

レモンユーカリ(学名:Corymbia citriodora)は、オーストラリア原産の樹木で、葉にはレモンのような爽やかな香りを持つ精油シトロネラールが含まれています。
この精油シトロネラールを蒸留・加工すると、PMD(パラメンタン-3,8-ジオール) という成分を得ることができます。
- 化学式:C10H20O2
- 性質:無色〜淡黄色の液体で、揮発しにくく肌への残留時間が長い
- 生成方法:レモンユーカリ油に含まれるシトロネラールを化学変化させて安定化
なぜ虫除けになるといわれているのか
米国CDCやEPAによれば、PMDは皮膚や衣服に塗布すると蚊やブユなどの昆虫が近づきにくい性質があるとされており、海外では昆虫忌避(repellent)成分として扱われています。
参考:EPA Insect Repellent Fact Sheet(EPA公式サイト)
海外でのPMD評価
- 米国環境保護庁(EPA)
https://www.epa.gov/insect-repellents/skin-applied-repellent-ingredients - 米国疾病対策センター(CDC)
https://www.cdc.gov/mosquitoes/prevention/ - WHO(世界保健機関)
https://cdn.who.int/media/docs/default-source/travel-and-health/9789241580472-eng-chapter-7.pdf?sfvrsn=8be7067_13
PMDと精油系虫除けの違い
| 項目 | PMD(レモンユーカリ加工成分) | 精油系(シトロネラ・レモングラスなど) |
|---|---|---|
| 持続時間 | 約4〜6時間とされる(製品により異なる) | 約30分〜1時間程度 |
| 成分安定性 | 加工により揮発しにくい | 揮発性が高く持続しにくい |
| 海外での評価 | EPA・CDC・WHOが推奨 | 評価はあるが短時間向け |
日本でのPMD製品事情
日本では、PMDは海外と同じ前提で流通・使用されている成分ではありません。
海外での研究や評価は、日本での制度とは切り分けたうえで、成分を知るための手がかりとして参考にしてもらえればと思います。
まとめ
- レモンユーカリから得られるPMDは、海外では主要な虫除け成分として登録されている。
- DEETやイカリジンに並ぶ有効性があり、長時間持続するのが特徴。
※本記事では、PMDについて海外での研究や評価をもとに整理しましたが、医薬品としての使用や効果効能をすすめるものではありません。日本では、精油や香り成分は
あくまで雑貨や香りとして扱われており、使用する際は各製品の表示や注意事項を確認することが大切です。
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